11.02.09 [グリーンエネルギー拡大の取組紹介]
暮らしの中に、もっとグリーンエネルギーを
エコプロダクツ展2010レポート(4)
電動の自動車やバイクが相次いで発売されています。生活分野全体から排出されている二酸化炭素の約3割は「移動」に伴うもの。移動する際の動力を再生可能エネルギーで賄えば排出量削減に貢献できます。また、買い物の際には製造過程で再生可能エネルギーを活用している商品を選べば、企業の環境負荷軽減に協力できます。レポート最終回は、日々の生活に直結するエコプロダクツをご紹介します。
暮らしを変える電気自動車
スマートグリッド(次世代電力網)が普及した街では、家庭で充電できる電気自動車が蓄電池としても機能します。三菱自動車のブースには、2009年から国内でいち早く量産をスタートした電気自動車「i-MiEV(アイ・ミーブ)」(※1)が展示されていました。アイ・ミーブは既に複数の自治体で公用車として使われているほか、2010年4月の個人向け発売以降はマイカーとしての利用も増えています。

車体下の鏡に映し出されたアイ・ミーブの内部。リチウムイオン電池とモーターからなるシンプルな構造は電気自動車ならでは
会場にはエコプロダクツ展の数日前に発売日(2010年12月20日)が発表されたばかりの電気自動車「日産リーフ」(※2)も登場しました。日産自動車のブースはカメラを構える国内外からの来場者で混み合い、新しいエコカーの注目度の高さを物語っていました。
電気自動車は、家庭用100Vのコンセントでも充電ができます。割安の夜間電力や自家発電した電気でマイカーを走らせれば、ガソリン車に比べて家計負担も環境負荷も大幅に減らせます。急速充電器などインフラの整備が進めば、排気ガスを出さず蓄電池にもなる車の普及が進み、私たちの暮らしを大きく変えることでしょう。
車体前面に2つの充電ポートがある「日産リーフ」。家庭で充電できる普通充電ポート(右)と出先で使う急速充電ポート(左)
※1
三菱自動車「EVポータルサイト」
http://www.ev-life.com/
※2
日産自動車「電気自動車(EV)総合情報サイト」
http://ev.nissan.co.jp/
増える電動「車」
環境省のブースでは車をより賢く使う暮らしを提案していました。たとえばレンタカーやカーシェアリングを利用して複数名で車を共用すれば、コスト意識が芽生えることもあり、車の使用頻度が減るといいます。
車を共用して、なおかつ共用車に100%電動のエコカーを使えば、二酸化炭素の排出量を大幅に削減できるでしょう。また、都市部の近距離移動には軽快な電動二輪車が便利です。
ヤマハ発動機のブースには、電動バイク(※3)と電動アシスト自転車(※4)が並び、後者については試乗も実施していました。
左からヤマハ発動機の電動バイク(エレクトリック コミューター)「EC-03」と電動アシスト自転車「PAS(パス)」。電動バイクはオイルタンクが無い分、シルエットがすっきりとしている

排気ガスのない電動の自動車やバイクなら、移動中の二酸化炭素排出量はゼロです。しかし、現在供給されている一般の電力の約6割は、二酸化炭素を大量に排出する火力発電によるもの。しかもその燃料の多くは、海外から輸入した化石燃料です。
電動の乗り物を真に環境負荷の少ないものにするには、グリーン電力の普及が欠かせません。グリーン電力とは、地熱、バイオマス、水力、太陽光、風力といった再生可能な自然エネルギー(グリーンエネルギー)から得られる電力のことです。
※3
ヤマハ発動機「電動バイクサイト」
http://www.yamaha-motor.jp/ev/
※4
ヤマハ発動機「電動アシスト自転車(PAS)サイト」
http://www.yamaha-motor.jp/pas/
選んで使う「グリーン電力」
社会が低炭素化に向かう今、オフィスビルやイベント会場などでグリーン電力を選んで「使う」取り組みが広がっています。
エコプロダクツ展も、会場で使う電力14万kWhをグリーン電力で賄いました。とはいえ実際に会場に風車やソーラーパネルを取り付けたわけではありません。グリーン電力の環境付加価値のみを「グリーン電力証書」という形で事前に購入することで、通常の電気を使いつつもグリーン電力を使ったとみなされたのです。証書の購入代金は、グリーン電力の発電事業者に間接的に支払われます。
証書を活用したこのような仕組みは、グリーンエネルギーの発展と普及に有効です。証書は発行会社によって価格やデザインが異なり、現在約60種類あります。エコプロダクツ展にも複数の証書発行事業者が出展していました。
エコプロダクツ展2010の「グリーン電力証書」。発行元は、日本自然エネルギー(東京都中央区)。会場の全電力が、風力、バイオマス、太陽光発電で賄われた
エナジーグリーン(東京都新宿区)が発行する証書の見本。同社は2010年7月から太陽熱など熱利用を支援する「グリーン熱証書」(写真右)の発行も始めた
毎日の買い物でグリーンエネルギー支援
当サイトでも紹介している「グリーン・エネルギー・パートナーシップ」は、グリーン電力の普及に協力的な企業・団体、証書発行事業者、発電事業者、自治体、個人の集まりです。今回のエコプロダクツ展には、同連携の会員企業・団体が57も参加しました。


店頭で緑色のグリーンエネルギーマーク(写真参照。以下、GEマーク)が付いている商品を見たことがあるでしょうか。これは、製造過程にグリーンエネルギーが使われた製品の証です。何種類も存在するグリーン電力証書と異なり、全国共通のデザインです。
グリーン・エネルギー・パートナーシップ(経済産業省 資源エネルギー庁)のブースには、アサヒビールの「アサヒスーパードライ」やエスプレ(東京都渋谷区)の雑誌『エココロ』などGEマーク付き商品が展示されていました。
GEマークは、グリーン電力証書を購入した企業なら無料で使え、税務上、損金算入できるメリットもあります。しかし、マークの信頼を保つため企業には使用電力の実績量を算出して定期的に届け出る義務が課せられます。
多少手間が増えてもGEマークを取得している環境意識の高い企業を支えるのは、なんといっても、その取り組みを応援する消費者でしょう。企業のグリーン電力証書の購入や寄付に比べればささやかかもしれませんが、個人がGEマーク付き商品を買うことも立派なグリーンエネルギー支援といえます。

現在の日本の一次エネルギー自給率(原子力を除く)は、わずか4%程度。純国産のグリーンエネルギー普及が重要であるゆえんです。エネルギーとの新しい付き合い方のヒントが豊富に提示されたエコプロダクツ展2010でした。
★「エコプロダクツ展2011」は2011年12月15日(木)~17日(土)に開催予定です
電動の自動車やバイクが相次いで発売されています。生活分野全体から排出されている二酸化炭素の約3割は「移動」に伴うもの。移動する際の動力を再生可能エネルギーで賄えば排出量削減に貢献できます。また、買い物の際には製造過程で再生可能エネルギーを活用している商品を選べば、企業の環境負荷軽減に協力できます。レポート最終回は、日々の生活に直結するエコプロダクツをご紹介します。
暮らしを変える電気自動車
スマートグリッド(次世代電力網)が普及した街では、家庭で充電できる電気自動車が蓄電池としても機能します。三菱自動車のブースには、2009年から国内でいち早く量産をスタートした電気自動車「i-MiEV(アイ・ミーブ)」(※1)が展示されていました。アイ・ミーブは既に複数の自治体で公用車として使われているほか、2010年4月の個人向け発売以降はマイカーとしての利用も増えています。

今では大手家電量販店でも販売されている三菱の「アイ・ミーブ」
車体下の鏡に映し出されたアイ・ミーブの内部。リチウムイオン電池とモーターからなるシンプルな構造は電気自動車ならでは会場にはエコプロダクツ展の数日前に発売日(2010年12月20日)が発表されたばかりの電気自動車「日産リーフ」(※2)も登場しました。日産自動車のブースはカメラを構える国内外からの来場者で混み合い、新しいエコカーの注目度の高さを物語っていました。
電気自動車は、家庭用100Vのコンセントでも充電ができます。割安の夜間電力や自家発電した電気でマイカーを走らせれば、ガソリン車に比べて家計負担も環境負荷も大幅に減らせます。急速充電器などインフラの整備が進めば、排気ガスを出さず蓄電池にもなる車の普及が進み、私たちの暮らしを大きく変えることでしょう。
車体前面に2つの充電ポートがある「日産リーフ」。家庭で充電できる普通充電ポート(右)と出先で使う急速充電ポート(左)※1
三菱自動車「EVポータルサイト」
http://www.ev-life.com/
※2
日産自動車「電気自動車(EV)総合情報サイト」
http://ev.nissan.co.jp/
増える電動「車」
環境省のブースでは車をより賢く使う暮らしを提案していました。たとえばレンタカーやカーシェアリングを利用して複数名で車を共用すれば、コスト意識が芽生えることもあり、車の使用頻度が減るといいます。
車を共用して、なおかつ共用車に100%電動のエコカーを使えば、二酸化炭素の排出量を大幅に削減できるでしょう。また、都市部の近距離移動には軽快な電動二輪車が便利です。
ヤマハ発動機のブースには、電動バイク(※3)と電動アシスト自転車(※4)が並び、後者については試乗も実施していました。
左からヤマハ発動機の電動バイク(エレクトリック コミューター)「EC-03」と電動アシスト自転車「PAS(パス)」。電動バイクはオイルタンクが無い分、シルエットがすっきりとしている
「EC-03」のシートを開けると、充電用の見慣れたプラグ付き電気コードが現れる
排気ガスのない電動の自動車やバイクなら、移動中の二酸化炭素排出量はゼロです。しかし、現在供給されている一般の電力の約6割は、二酸化炭素を大量に排出する火力発電によるもの。しかもその燃料の多くは、海外から輸入した化石燃料です。
電動の乗り物を真に環境負荷の少ないものにするには、グリーン電力の普及が欠かせません。グリーン電力とは、地熱、バイオマス、水力、太陽光、風力といった再生可能な自然エネルギー(グリーンエネルギー)から得られる電力のことです。
※3
ヤマハ発動機「電動バイクサイト」
http://www.yamaha-motor.jp/ev/
※4
ヤマハ発動機「電動アシスト自転車(PAS)サイト」
http://www.yamaha-motor.jp/pas/
選んで使う「グリーン電力」
社会が低炭素化に向かう今、オフィスビルやイベント会場などでグリーン電力を選んで「使う」取り組みが広がっています。
エコプロダクツ展も、会場で使う電力14万kWhをグリーン電力で賄いました。とはいえ実際に会場に風車やソーラーパネルを取り付けたわけではありません。グリーン電力の環境付加価値のみを「グリーン電力証書」という形で事前に購入することで、通常の電気を使いつつもグリーン電力を使ったとみなされたのです。証書の購入代金は、グリーン電力の発電事業者に間接的に支払われます。
証書を活用したこのような仕組みは、グリーンエネルギーの発展と普及に有効です。証書は発行会社によって価格やデザインが異なり、現在約60種類あります。エコプロダクツ展にも複数の証書発行事業者が出展していました。
エコプロダクツ展2010の「グリーン電力証書」。発行元は、日本自然エネルギー(東京都中央区)。会場の全電力が、風力、バイオマス、太陽光発電で賄われた
エナジーグリーン(東京都新宿区)が発行する証書の見本。同社は2010年7月から太陽熱など熱利用を支援する「グリーン熱証書」(写真右)の発行も始めた毎日の買い物でグリーンエネルギー支援
当サイトでも紹介している「グリーン・エネルギー・パートナーシップ」は、グリーン電力の普及に協力的な企業・団体、証書発行事業者、発電事業者、自治体、個人の集まりです。今回のエコプロダクツ展には、同連携の会員企業・団体が57も参加しました。

グリーン・エネルギー・パートナーシップ会員出展マップ。赤色が会員のブース

会員企業・団体のブース受け付けには、グリーン・エネルギー・パートナーシップのマークが掲示された
店頭で緑色のグリーンエネルギーマーク(写真参照。以下、GEマーク)が付いている商品を見たことがあるでしょうか。これは、製造過程にグリーンエネルギーが使われた製品の証です。何種類も存在するグリーン電力証書と異なり、全国共通のデザインです。
グリーン・エネルギー・パートナーシップ(経済産業省 資源エネルギー庁)のブースには、アサヒビールの「アサヒスーパードライ」やエスプレ(東京都渋谷区)の雑誌『エココロ』などGEマーク付き商品が展示されていました。
GEマークは、グリーン電力証書を購入した企業なら無料で使え、税務上、損金算入できるメリットもあります。しかし、マークの信頼を保つため企業には使用電力の実績量を算出して定期的に届け出る義務が課せられます。
多少手間が増えてもGEマークを取得している環境意識の高い企業を支えるのは、なんといっても、その取り組みを応援する消費者でしょう。企業のグリーン電力証書の購入や寄付に比べればささやかかもしれませんが、個人がGEマーク付き商品を買うことも立派なグリーンエネルギー支援といえます。

製造工程でグリーン電力を活用している製品の目印「GEマーク」
現在の日本の一次エネルギー自給率(原子力を除く)は、わずか4%程度。純国産のグリーンエネルギー普及が重要であるゆえんです。エネルギーとの新しい付き合い方のヒントが豊富に提示されたエコプロダクツ展2010でした。
★「エコプロダクツ展2011」は2011年12月15日(木)~17日(土)に開催予定です
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