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10.08.31 [グリーンエネルギー拡大の取組紹介]

「新エネルギー世界展示会 レポートvol.2」熱利用がもつ大きな可能性

「第5回 新エネルギー世界展示会」レポート 第2回目

太陽エネルギーは、エネルギー変換効率で見れば、発電に使うより熱として使った方が断然お得※1。二酸化炭素をたくさん排出しがちな暖房と給湯に太陽熱を利用すれば、排出量も大幅に削減できます※2。太陽熱以外にも、身近な熱にはたくさんの利用価値があります。ここでは太陽熱利用と廃熱利用の展示例を1つずつご紹介しましょう。

※1
NEDO技術解説「エネルギー変換効率の高さが決め手 再び注目を集める太陽熱利用」
http://app2.infoc.nedo.go.jp/kaisetsu/neg/neg02/index.html#elmtop

※2
経済産業省 省エネルギー庁「太陽熱利用」
http://www.enecho.meti.go.jp/energy/newenergy/newene04.htm


太陽熱で熱湯を作る

 太陽熱で給湯する機器には、集熱器のみ屋根に載せて貯湯タンクを地上に置く「ソーラーシステム」とタンク一体型の「太陽熱温水器」があります。ソーラーシステムは外観も洗練され、展示会会場でも太陽光発電システムと見間違えるほど。一方、昔ながらの「太陽熱温水器」はシンプルで扱いやすく、比較的安価で導入しやすいのが魅力です。こちらの外観も屋根に載せる箱型の定番イメージに代わって、地上にも設置できる真空管式のもの(写真参照)が展示されていました。水の循環方法など機能面の選択肢も豊富です。
 寺田鉄工所(本社:広島県福山市)※3は、2年前から真空管式太陽熱温水器を販売しています。銀色に輝く真空ガラス管を何本も並べた集熱器は、その1本1本が魔法びんのように熱をため込み逃がしません。管の中に水を入れ直接温めるタイプと熱交換式で間接的に水を温めるタイプがありますが、どちらも日が当たっている限り水温はぐんぐん上がっていきます。条件によっては沸点に達するので、蒸気を捨てる弁が付いています。
 フロート(浮き玉)でタンクの水量を調整する従来品では、湯を使うたびに減った分の水を足してしまうので湯温が下がって不都合がありました。機械メーカーである同社は、独自の電磁弁で水量調整する方式を採用。ボタン操作で好きなタイミングに給水できるので、昼間に太陽熱で作った熱湯を、コントーラーに表示される温度と水位を目安にして無駄なく使い切れます。
 また同社は水道直結タイプの太陽熱温水器も開発しました。給湯器とも接続できるので、シャワーを水道圧と同じ勢いで楽しめて、ぬるければ素早く加温できます。熱湯を使うときも給湯器に温水器の湯を送るので、水道水から沸かすより断然早いし省エネです。
 
2-terada.jpg
効率良く水を熱する真空管式太陽熱温水器。庭など地上にも設置できる

※3
寺田鉄工所
http://www.solars.jp/


廃熱で電気を作る

 太陽熱利用以外にも、温度差熱利用※4をめぐる技術や、地熱エネルギーの研究発表など、熱に関するブースがありました。熱利用の導入支援サービスとしては、財団法人ヒートポンプ・蓄熱センターの展示がありました。同センターは、企業がヒートポンプを導入したら二酸化炭素の排出をどのくらい削減できるかを試算してくれます。
 捨てる熱から直接電気を生み出す技術も実用化されました。独立行政法人 産業技術総合研究所(産総研)が、独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の委託で進めてきた研究の成果です。
 産総研内で今年5月に設立されたベンチャー企業TESニューエナジー(本社:大阪府池田市)※5は、工場などの廃熱を直接電気に変える装置「熱発電ユニット」を7月から販売します。箱型と壁面用の2タイプがあり、箱型は、熱い排気ガス(上限900℃)を直に通過させて熱交換し発電します。壁面用は、ガスを外に漏らすことなく集熱フィンで熱だけを受け取り発電します。たとえば箱型ユニットは、1個で200~400℃の廃熱を約200Wの電気に変える優れもの。捨ててしまえばヒートアイランド現象の原因ともなる廃熱を有効活用し、電力コストもカットできます。
 
2-hainetsu.jpg
ユニットはいずれも集熱・熱発電・冷却の3機能を兼ね備えたコンパクトな一体型(左:箱型ユニット、右:壁面用ユニット、手前:熱発電モジュール本体)

※4
財団法人 新エネルギー財団 「温度差エネルギー」
http://www.nef.or.jp/what/whats07.html

※5
TESニューエナジー(ホームページ準備中)
http://tes-ne.com/


太陽エネルギーと並んで急ピッチで普及しつつあるのが風力エネルギーです。従来の3枚プロペラの風車の弱点を克服すべく技術開発が進められています。日本の風や街になじむ新しい風車のかたちをご紹介します。

「第5回 新エネルギー世界展示会」レポート バックナンバー(全4回)
・第1回 新エネルギーの最新情報が一堂に集結
・第2回 熱利用がもつ大きな可能性
・第3回 進化する風車のカタチ
・第4回 小川や動植物から生まれるエネルギー
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