バイオマス
バイオマスは「カーボンニュートラル」な再生可能エネルギーであり環境に優しいエネルギー利用と言えます。化石燃料の代わりにこれまで廃棄されていて未利用のままにあったバイオマスを新たに利用することによりCO2排出量の削減やエネルギー源の多様化をはかることができます。
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計画・立案
バイオマスエネルギーの導入は、その規模やエネルギー資源の種類によって異なりますが、計画・立案の段階でおおよそ以下のことを検討する必要があります。
特に、バイオマス資源を安定的に供給するためには、原料調達計画が重要となります。- 導入目的と必要性の確認
- 外的要因(法規制、支援制度、技術動向など)
- 内的要因(供給可能なエネルギー資源量、立地場所、経済性、リスク要因など)
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調査
導入する場所の立地環境にもよりますが、あらかじめ環境に対する影響調査も行いその影響を予測する必要があります。
特に、バイオマスの利用に際して各種廃棄物(残さ等)が発生しますので、その処理計画がポイントとなります。- 大気汚染、水質汚染、騒音、悪臭、振動など
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実施設計
以上のプロセスを経た後に、具体的な実施設計を行い導入を進めていきます。また、この段階で関連する法規制については、すべてクリアしておく必要があります。
特に、発電利用の場合は、電力会社との系統連系協議を行い系統との接続に問題がないことを確認しておくことが必要です。
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設置工事
工事計画に基づき実施します。許認可が必要な工事に関しては専門の企業にまかせるだけではなく、きちんとしたリストに基づきチェックするようにします。また、発電設備、変電設備を設置する場合は、各消防署への届出が必要になります。
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試運転調整・検査
廃棄物系のバイオマスを原料とした場合は、廃棄物処理法に基づいた、使用前検査を行います。発電利用の場合、試運転や使用前安全管理検査は、規模によって主任技術者や電気保安協会に依頼することになります。(電気事業法に伴う法的手続き参照)また、設備内容や規模によっては、関連法規所管による立会い検査が必要になる場合があります。
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運転開始
電気事業法に伴う法的手続き
バイオマス発電システムは発電設備であるため、設置に対しては電気事業法により諸手続きが規定されています。その内容は発電規模によって以下のように異なります。

※1 低圧連系の10kW未満、もしくは独立型システムの10kW未満が該当します。
※2 高圧連系の10kW未満は自家用電気工作物となります。
※3 出力500kW以上の電気工作物を譲渡、借用する場合には使用開始届けが必要になります。
主な関連法規
バイオマスエネルギーの導入に際しては、バイオマスの種類や変換技術、設置の規模や場所などによって様々な法律が関係してきます。ここでは主な関連法規を紹介します。

※ ETBE(Ethyl Tertiary Butyl Ether)とは、石油製造過程の副産物であるイソブテンとバイオエタノールを反応させてつくるガソリンの添加剤。
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津別単板協同組合(北海道網走郡津別町)
工場端材の木質バイオマスとしての利活用

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- 導入年月 :
- 2007年3月
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- 導入規模 :
- 発電(4,700kW )、熱利用
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- 利用した支援制度 :
- 新エネルギー等事業者支援対策事業(経済産業省資源エネルギー庁)
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- 導入目的 :
- 地元木材工場から発生する大量の木屑を直接燃焼することによって電気及び熱として回収し工場内にエネルギー供給します。
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- 導入効果 :
- 地元林業と協調しながら、木材資源の有効活用を図り工場の電気、熱エネルギーのほぼ全量を供給、木材製造業とバイオマスエネルギー利用を両立させた事業が実現できています。
★平成20年度第13回新エネ大賞「経済産業大臣賞」受賞

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霧島酒造株式会社(宮崎県都城市)
工場廃棄物のバイオガスとしての利活用

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- 導入年月 :
- 2006年8月
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- 導入規模 :
- 熱利用(ガス発生量:2万Nm3/ 日)
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- 導入目的 :
- 焼酎工場から排出される焼酎粕、芋くずを発酵させメタンガスを回収、工場内の乾燥システムに利用します。
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- 導入効果 :
- 廃棄物コスト及び工場内エネルギーコストが低減されており、更に熱利用により飼料も生産しており経済的なシステムを実現しています。
★平成19年度第12回新エネ大賞「新エネルギー財団会長賞」受賞

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油藤商事株式会社(滋賀県犬上郡豊郷町)
ガソリンスタンドで廃食油を再利用したバイオディーゼルを販売

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- 導入年月 :
- 2002年2月
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- 導入目的 :
- エネルギーを販売する業者として、石油製品に限らず、あらゆるニーズに対応したエネルギーを販売することを目的としています。また、既存の石油製品販売業者の持つ環境負荷のイメージを払拭することも目的のひとつと考えています。
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- 導入効果 :
- 自社で販売するエネルギーを製造できることで、提供できるエネルギーの幅が広がりました。また、バイオディーゼル燃料を介した新しいネットワークを構築することもできました。
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カーボンニュートラルなクリーンエネルギー
バイオマスエネルギーは、地球規模から見て大気中のCO2濃度に影響を与えない「カーボンニュートラル」なエネルギーです。大気汚染の原因となる窒素酸化物(NOx)や硫黄酸化物(SOx)の排出も少ないので環境への負荷を軽減できます。
循環型社会の形成
バイオマス資源の多くは、現在、廃棄物として未活用のまま処分されています。これらをバイオマスエネルギーとして利用することは、廃棄物の適正な処理・活用につながり、資源をリサイクルする循環型社会の形成に大きく寄与します。
産業や雇用の創出
農林業残さや製材廃材など、これまで廃棄物として扱っていた物をエネルギー素材とすることにより、資源の収集や運搬、バイオマスエネルギー供給施設・利用施設の管理・運営など、新しい産業と雇用の創出が期待できます。
農山漁村の活性化
家畜排せつ物、稲わら、林地残材など、バイオマス資源が豊富に存在する農山漁村には、エネルギー素材の供給基地という新たな役割が期待されており、一次産業の再生や農山漁村の活性化にもつながります。
CSRの実践
経営を評価する視点として近年重要視されているCSR(Corporate Social Responsibility:企業の社会的責任)。上記のようなメリットを持つバイオマスエネルギーの導入は、ステークホルダーに広くアピールできるものであり、環境問題や節電に対する社員の意識啓発にも役立ちます。
バイオマスのカーボンニュートラルな性質

バイオマスは燃焼によりCO2を発生させますが、そのCO2は植物が成長の過程で光合成により吸収したものであるため、大気中のCO2を増やすことにはならないとされています。こうしたバイオマスの性質を「カーボンニュートラル」といい、京都議定書においてもCO2を排出しないものとされています。ただし、原料となる植物の生産やバイオ燃料等の加工等におけるCO2の発生も含めたライフサイクルでの化石資源とのCO2比較が近年重要視されているので、バイオマスの利用に当たっては留意が必要です。











